1. HOME
  2. インタビュー
  3. 対談・ソード3とタロット占い

対談・ソード3とタロット占い

今回のお題は【ソード3】です。

永坂)うーん・・・【ソード3】を出してしまいました。少々気が滅入りますね。

中川)73歳の誕生日を迎える今月に、【ソード3】かあ(笑)。俺の人生だ(苦笑)。ほんと、俺の人生だ(苦笑)。このカードが出てくるとは、やっぱりタロットはすごい。

 

永坂)にこにこしながら「俺の人生だ」と繰り返されても、私も読者の方々も理由がわかりようがないので、何らかの説明をしてくださいませ。

中川)ここで対話しながら説明して行くつもりだけど、まあ何というか【ソード3】は痛み以外の何ものでもないんだけど、「駄目」とか「全滅」とか「終わり」は意味しない。痛手を受けた瞬間だけでなく、未来永劫痛いのかもしれないんだけど、そこまでなんだ。
失敗して終わりが来たなら、【ソード10】が示すでしょ。【ソード3】は終わりじゃない。ここを覚えていて欲しい。

永坂)それがこのカードの救いなんですね。終わりではない。やり直しはきく。痛みが消えるとの希望もある。痛みの先に新しい何かが生まれる可能性もあるにはある。
このカードは外科手術を意味することもあります。開腹手術して辛い思いをして、主治医の先生と結婚できたら、【ソード3】でも十分報われるなあ。

中川)この先生と結婚できますか、って占う(笑)?未来に 【ソード3】で、最終結果が【カップ10】か!

永坂)恋愛ドラマの脚本でも書いてみますか。ドラマや映画でタロットが登場する際は、不吉な予兆に登場人物たちがビビりまくると展開するのがお約束だから、一気に逆パターンにして書くのはどうかと。

中川)確かに【ソード3】には外科手術も意味するけれど、基本的には身体の痛みより心の痛みを表すんだ。失恋とか別れとか。
本来心の部分はカップのスートのカードが表すのだけど、ここでは剣が刺さっていて、自分が他人の言動行動によって傷つく、または自分が誰かを傷つける、ということを暗示している。
傷ついた時、「考え方を変えればいい」というけれど、考え方を変えるのは、とても難しい。嫌いなものを好きになるのも、好きなものを嫌いになるのも、難しいんだから。

 

永坂)占いで【ソード3】が出てくると、お客さんは怯みますよね。逆位置でもありがたくないし。占い師も言葉が詰まりがちになります。

中川)逆位置は「過去に経験しているから、対処法がある程度わかっている痛みです」と言うけれど、大した慰めにはならないね。痛みは痛みだよなあ。
タロット中で、人も動物も描かれていないカードは、これと【ワンド8】の2枚だけなんだ。【ソード3】が表す痛みは、誰かのせいで生じたものではない。

 

永坂)夫に浮気された奥さんは、それじゃ納得しないじゃないですか。

中川)その時は【ソード3】は出てこない。【カップ5】とか【ソード9】あたりが出てくる。その違いが占いのすごさ。駆け出しの頃、俺も同じ疑問を抱いたことがあるんだけど、やっぱり浮気を立証する占いには【ソード3】は出てこない。不思議なんだよね。

永坂)唐突にそもそも論で恐縮ですが、タロットカードは誰が作ったんですか?

中川)現在の形のものはイタリア発と言われているけれど、元になったものはエジプト発祥とインド発祥と、二つの説がある。インドは大きな役割を担ったと考えている。なぜかというと、ゼロという数字が含まれているでしょ。結構知られている説として、ゼロの発見はインドであると。

永坂)あとから付け加えられた一枚ですが、大アルカナ【愚者】にゼロという数字がついていますね。

中川)個人的には、エジプトで発祥して、インドから大きな影響を受け、完成させた、と思っている。

 

永坂)先生の仲良しのチャッピー(チャットGPT)は何と解説していました?

中川)聞いていない(笑)。

永坂)あれれ。でもタロットの源流を示す資料なんてあるんでしょうか。古すぎて探すのは無理そうでしょうね。

中川)【ソード3】の痛みは、老衰とか、病から起こった死別とか、そこそこの年月を生きていれば、誰しもが避けられない経験も含む。ここが辛いところ。

永坂)そう思うと、これは言い争いといった俗っぽい要素だけでなく、哲学的な面をも持つカードですらあるんですね。崇高さは納得できる一方で、ちっとも希望が感じられないのが、あんまりなのですよ。

中川)生きることの一部がここに切り取られているんだ。タロットでは3という数字は成長を表す。だから、この痛みを乗り越えて成長するのが望ましいんだけど、痛みが今後生きて行くための糧になって欲しいんだけど、全部がそうはいかない。
でもね、最初に言ったけど、終わりじゃないんだ。誰を恨むでなく、今を生きるのが大切なんだ。

 

永坂)いくら辛いからと言って、【ソード3】を除外して占うわけにはいきません。経験の浅い私なんかは、「出るなら出てもいいけれど、過去の位置でよろしく」と密かに祈るわけです。

中川)そう、過去か現在のポジションに出て、そして未来に向けて、最終結果に向けて、好転のカードが出る。そうあって欲しい。

2026年10月 横浜関内占いマクトゥーブにて

 

インタビュー

インタビュー一覧