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対談・ソードペイジ

今回のお題は「ソード・ペイジ」です。

永坂)先月に引き続いての【ペイジ】です。ソードの子は他の誰より顔が険しいですね。

中川)他の3枚の【ペイジ】は動きが無いんだけど、【ソード・ペイジ】は4枚の中で唯一番動きのあるカードです。草原を走り回っているという感じかな。
そして、服装は質素。【ソード】のコートカードは服装がシンプルと定められています。
【ソード】というスートには課題とか判断といった要素があるし、悲しみも含まれるから、明るさとか幸福感とかは期待できないとわかっていてほしい。【ソード・ペイジ】は、どこへ何を経験しに行くのだろう、と考えてしまうね。

永坂)相当奥歯に力が入っている感じがしますね。これからどこへもそうですが、どこからここへ来たのかも気になります。でも検証のしようがない。残念です。
【ソード】のカードに描かれている剣は例外なくすべて抜き身ですが、この子は抱えているというより身構えています。いつでも戦えるという構え。そんな姿勢をとる必要があるとは、何かあったに違いなさそうではないかと。

中川)話をクイーンに持っていっちゃうんだけど、【ソード・クイーン】は「悲しみの中にいる」と特定されているでしょ。だから、【ソード・ペイジ】はこれから何かの悲しみを経験しに行くのではないか、と考えるんだ。成長のために必要な悲しみ。可哀想だけど。

 

永坂)人間誰しも悲しみを経験して成長しますが、それをカードに起こしたのがこれだと。他のペイジも同様だけど、悲しみを乗り越えるといったあたりは【ソード・ペイジ】が代表して表していますよと。

中川)【ソード】のコートカードはどれも雲がしっかり描かれているでしょ。雲は波乱を表します。これから波乱の中に身を投じるんでしょう。
永坂)後ろに鳥の群れが見えます。これはどうとらえますか?

中川)空高く飛ぶということで、霊的な高みと読んで構いません。でもそれが力を貸してくれるというより、見守っているという程度かな。手をさせ忍べてくれるなら、それを強調する絵柄になっているはずだから。

 

永坂)「見てはいるけど手は貸さない、試練は自力で乗り越えなさい」といったところですね。それで空の色がグレーだったらかなりがっかりですけれど、ありがたいことに青い。よかった。

中川)そう、空は青い。雲も高い位置にあることで、人間より高い力を抱いているとも暗示するんだ。

 

永坂)「緊張感はあるけどなんとかなるよ」といったお告げですかね。このカードには、「警戒しながら進む」という意味合いがありますものね。

中川)波乱は起こるけれど、破滅につながるものは無い。服装と同じように、地味に伸びて行くという感じ。
並べるとわかるでしょ。他のペイジは皆着飾っているのに、【ソード・ペイジ】はすごく質素。

 

永坂)このカードの意味合いに、「二つのことをする」というがあります。他に類を見ない特性です。

中川)そうそう、そこは忘れてはいけないところ。このカードのユニークさはここだね。単純にダブルワークといった、「二つの仕事をする」捉えることもできるし、「二種類の生き方をする」という考えもある。仕事とボランティアとか。昼間は働いて夜学に通うとか。
永坂)やや古い例で恐縮ですが、小椋佳さんという歌手がいます。定年退職されましたが、昔は大手銀行の行員でありながら、歌手としてアルバムを出したりコンサートを開いたりしていました。ずばりこれですね。

中川)それそれ、そんな感じ。そういう、二つを同時進行すること表すのが【ソード・ペイジ】。

 

永坂)もしかして・・・・不倫も暴く?

中川)不倫は違うんだな(笑)。「二人の人と交際する」は【カップ3】逆位置が表します。

【ソード】が示すのは知識や知性でしょ。【カップ】は感情だから。【ソード】は知識や知性を示すわけだから、占いでペイジが出たとは、好奇心や興味の湧くものが見え始めている時だと思う。忙しいからといった程度の理由で足を止めないで、必ず着手してほしい。ペイジは子どもである以上、成果は出ない。それでいいんです。

 

永坂)そのあたりが、「二つのことをする」につながるのですね。趣味でも何でも、新しい行動を始めて、もしそれが大きな成果になったとしたら、ペイジではなくキングで表されることになる。
逆位置の意味合いに目を向けましょう。なかなか面倒そうです。子どもという立ち位置だから、惨事にまではならないでしょうが。

中川)人間関係を占った時に【ソード・ペイジ】逆位置の近くに【隠者】逆位置が出ると、裏切りという解釈が浮上します。これは明らかに嫌だね。

ペイジ4枚の逆位置を比較すると、【ソード】が一番ダメージが大きいかな。でもね、思考はずたずたになっちゃうかもしれないけれど、肉体的にはそうではないんだ。「イラつく出来事」といった程度と捉えて大丈夫。

 

永坂)「めっちゃいらつく」留まりですか。
心身ともどもダメージを喰らうのであれば【ソード3】が表す、内面的なものだけなら【ソード・ペイジ】が表す、でよろしいですね。

中川)「心理」とか「内面的」と言うと、カップの領域になります。【ソード】は単純に「イライラする」「ピリピリする」が相応しい。

 

永坂)【ソード・ペイジ】逆位置君は、「なんでうまく行かないんだよう!」と地団駄踏んでしゃがみ込む、と言ったところなんですね。ソードだから、結構乱暴な言葉で暴れて、周囲から顰蹙を買いそう。

中川)そうそう。でも子どもだから仕方ないと許してあげましょう。いずれちゃんと成長します。

2025年4月 横浜マクトゥーブにて

 

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